【デンマーク記録】Bofællesskabのこと。

昔留学していた頃に仲良くしてくれていたニナのお姉さんが、近所に住んでいる。実は、私が住む家を探してくれたのも彼女だった。

Facebookで「日本人がホームステイ先を探している」と呼び掛けてくれて、名乗り出た複数の候補者にニナが電話で面接までしてくれた。本当にありがたいです。)

そのお姉さんが、夕飯に招待してくれることに。

小さな子ども3人を育てながら、心理士として働くかっこいい女性。彼女の住む家が、いわゆるコ・ハウジング(Bofællesskab)だった。

「近所の人たちとより深く、良いかかわりを作りたいと思っている人が集まる」共同住宅だ、とある。30世帯弱が集住して住み、真ん中に共通キッチン棟があるというスタイル。

「団地みたいなもんでは?」と思って聞いていると、けっこう明確に「コミューン」志向を持っている人たちが選んで住む場所らしい。でも、1970年代にあったような「コミューン」ほど政治色の強いものではない。

※何年か前に飛行機で見たデンマーク映画「Kollektiviet」が、まさにコミューンを描いたものだった。これはけっこう衝撃だった。

実は半年のデンマーク滞在の間で何度もコ・ハウジングの話が出てきた。子育て中の若い人たちの間で今すごく流行っているらしい。家を買うことになるのでけっこうな出費だけれど(つまり、若い人の中でも割と高学歴で高収入のインテリ層だということだ)、子育て世代が「近所のつながり」を求めて戦略的に共同居住のスタイルを選択するという現象はおもしろい。

サイトを見ていると、高齢者向けのコミュニティハウス、エコビレッジなど、目的や志向によってソートをかけられるようになっている。

いわゆる「地域コミュニティの衰退」に対抗する動きになっているんだろうか。